車検の見積もりを見て「これって本当に今、交換しないとダメなの?」と感じやすい部品があります。
ここでは、車検=即交換と思われがちだが、実際は状態次第で判断できる部品を、現場目線で解説します。
スパークプラグ(車検=交換必須と思われがち)
スパークプラグは、見積もりに入っていると、「車検だから交換必須なのでは?」と感じやすい部品です。
ですが実際には、スパークプラグは交換しなくても車検に通るケースが多い部品です。
車検で見られるポイント
- エンジンが正常に始動するか
- アイドリングが安定しているか
- 明らかな失火症状がないか
これらに問題がなければ、走行距離や使用年数だけで即交換になるわけではありません。
それでも交換を勧められる理由
- 推奨交換距離(例:2万km、10万kmなど)を大きく超えている
- 始動性が悪い、加速が鈍いなどの症状がある
- 予防整備としてトラブルを避けたい
こうした理由での交換提案は、ぼったくりというより「安全側に倒した判断」であることがほとんどです。
「今すぐ交換しないと車検に通らないですか?」と確認したうえで判断して問題ありません。
バッテリー(「弱ってます」が一番不安を生みやすい)
「弱ってます」と言われるだけで、交換しないと危険なのか判断できず、不安になる方がとても多い部品です。
車検見積もりで、
「バッテリー、少し弱ってますね」
この一言に不安を感じた経験がある方は多いと思います。
バッテリーは、
- 明確な合否基準が分かりにくい
- 数値を見せられないことも多い
そのため、不信感が生まれやすい部品です。
車検上の扱い
- エンジンが問題なく始動する
- 充電警告灯が点灯していない
この状態であれば、バッテリーが原因で車検に不合格になることはほぼありません。
交換判断の材料
- 使用年数(3~5年以上)
- アイドリングストップ車かどうか
- 冬場の始動性
これらを総合して「そろそろ交換時期かもしれません」と“提案”されるケースが多いのが実情です。
不安な場合は「今回は様子見でも大丈夫ですか?」と聞いて問題ありません。
発炎筒(期限切れ=即交換と思われがち)
意外と勘違いされやすいのが、発炎筒(非常信号用具)です。
「期限切れてますね」
と言われると、その場で交換しないと車検に通らないと思ってしまう方もいます。
実際のところ
- 非常信号用具(発炎筒)は設置義務がある部品
- ただし
有効期限が切れている=即不合格
になるケースは多くありません
未使用で、所定の位置に装着されていればそのまま車検に通ることもあります。
なぜ交換を勧められる?
- いざという時に使えない可能性がある
- 安全面を考慮した予防的な提案
つまり、安全性を考えた「親切寄りの提案」であることがほとんどです。
最近ではLED非常信号灯(電池式・車検対応)に交換する選択肢もあります。
ワイパーゴム
ワイパーゴムも「車検だから交換しないとダメですよね?」と聞かれることが多い部品です。
実際には、
- 拭き取りが極端に悪い
- ゴムが完全に切れている
といった状態でなければ、その場で不合格になるケースは多くありません。
ただし、
- 雨天時の視界
- 安全運転
を考えると、交換自体は決して無駄ではない部品でもあります。
「必須ではないが、安全のために勧められる」この位置づけで理解しておくと安心です。
まとめ|「交換=ぼったくり」ではなく、納得して選ぶことが大切
車検での交換提案は、すべてが「不要」や「ぼったくり」ではありません。
- 車検=すべて交換必須ではない
- 交換が必要かどうかは
「車検に通るか」と
「安心して使い続けるか」で分かれる - 不安な場合は、理由を聞いて判断していい
知識が少しあるだけで、車検は「不安なイベント」から「納得して選べる場」に変わります。
「分からないから任せる」ではなく、「分かったうえで任せる」ことが、後悔しない車検につながります。
また、車検で不合格になりやすいポイントを、事前に知っておくとさらに安心です。
→ ユーザー車検で不合格になる原因とは?
自分でできる整備と、プロに任せたほうがいい作業の判断基準については、こちらでまとめています。
→ 工具セット/DIY入門系記事
※本記事は、指定整備工場での実務経験をもとに執筆しています。

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