はじめに|「持っていれば助かった」は本当にある
この記事では、使うシーンや地域に合わせて、以下のような方向けにアイテムを紹介しています。
- 全ドライバー共通:パンク修理キット/ライト類/三角停止板
- 冬に車を使う方:スノーブラシ
- 雪の多い地域の方:スコップ/牽引ロープ
- 通年トラブル対策:ジャンプスターター
「JAFを呼ぶほどじゃないけど、ちょっと困った」
車に乗っていると、そんな場面は意外と多いものです。
私は現在、指定整備工場で整備士として働いていますが、現場では、
- これを積んでいればすぐ解決したのに…
- 逆に、積んでいたおかげで大事にならなかった
というケースを何度も見てきました。
この記事では、高価な工具やプロ向け装備ではなく、実際に私自身が車に積んでいるものを中心に、
「最低限これだけはあった方がいい」という視点で紹介します。
車に積んでおくと安心な基本アイテム(通年)
パンク修理キット【実際に積んでいる】
最近の車は、スペアタイヤが標準装備されていないケースも珍しくありません。
そのため、釘やビスを踏んだ程度の軽いパンクでも、その場で走行不能になってしまうことがあります。
パンク修理キットを積んでおけば、
- タイヤを外さずにその場で応急修理ができる
- 近くのガソリンスタンドや整備工場まで自走できる
- レッカーやJAFを呼ばずに済み、時間と費用を抑えられる
といったメリットがあります。
最近の車には、メーカー純正のパンク修理キット(コンプレッサー+修理剤)が付属していることも多いです。
ただ、市販のスプレー式パンク修理剤であれば、修理剤の注入と同時に空気も入れられるタイプが多く、作業が簡単という点が魅力です。
いずれのタイプも、あくまで応急処置であることは忘れてはいけません(使用期限切れにも注意)。
修理後は無理に走り続けず、できるだけ早く近くのガソリンスタンドや整備工場で点検・修理を受けましょう。
なお、外面修理用のいわゆる「本格的なパンク修理キット」もありますが、こちらはタイヤを外す必要があり、ジャッキやレンチなど積む工具が増えてしまいます。
初心者の方や非常用としては、以下のように手軽に使える応急修理タイプで十分です。
※サイドウォール(タイヤ側面)の損傷は修理不可です。
▶【リンク】中古タイヤの安全性・注意点を解説した記事(公開予定)
三角停止板【法規・安全対策】【実際に積んでいる】
三角停止板は「持っていなくても走れる」装備ですが、高速道路でのトラブル時は設置義務があります。
- 追突事故防止
- 車検時に確認されることがある
- LED非常信号灯で代用できる場合もある
実際、車検で「載っていませんね」と指摘されるケースもあります。使う頻度は少なくても、無いと困る代表例です。
私は普段は高速道路を使わないため常時は積んでいませんが、高速道路を利用する予定があるときは必ず積むようにしています。
懐中電灯・ヘッドライト(+タオル)
夜間のトラブル時、スマホのライトだけでは正直足りません。
- 両手が使えるヘッドライト
- 足元やタイヤ周りを照らせる懐中電灯
この2つがあるだけで、安全性は大きく変わります。
また私は、タオルも常備しています。汚れ対策だけでなく、応急的な滑り止めや防寒にも使えるため、
1枚積んでおいて損はありません。
冬に積んでおくと本当に助かるアイテム
スノーブラシ【実際に積んでいる】
冬場、意外と軽視されがちなのがスノーブラシです。
- フロントガラスの凍結
- ルーフに積もった雪
- サイドミラーの視界不良
これらを放置したまま走ると、事故につながる危険もあります。
「走れる」よりも、「安全に見える状態」を作る道具として、
冬は必須だと感じています。
スコップ(雪の多い地域・状況向け)
スコップは全員必須ではありません。
- 雪の多い地域
- 自宅周辺でスタックの可能性がある
- 除雪が追いつかない環境
こうした条件に当てはまる方には、
折りたたみ式の簡易スコップでも十分役立ちます。
脱出板がなくても何とかなるケース(応急対応)
雪道でスタックしたとき、必ずしも脱出板を持っているとは限りません。
実際には、
- タオル
- フロアマット
などで一時的に脱出できるケースもあります。
ただし、巻き込み事故や車両破損のリスクもあるため、過信は禁物です。
▶【リンク】スタッドレスタイヤ6mmでスタックした実体験記事
牽引ロープ【絶対安心枠】
これは、過去に自宅前でスタックした経験から強くおすすめします。
- 脱出板が使えない
- スコップでもどうにもならない
- 周囲に助けを求められる状況
こうした場合、最後に頼れるのが牽引ロープです。
使用頻度は低いですが、
使うときは「あるか無いか」で結果が大きく変わる道具です。
【補足】バッテリー上がり対策(ジャンプスターター)
現場では、冬に限らず通年で多いトラブルがバッテリー上がりです。
エンジンがかからないだけで、車は一切動かせなくなります。以前はブースターケーブルが定番でしたが、
- 繋ぐのに他の車が必要
- 接続手順を間違えると危険
といった理由から、初心者の方には正直ハードルが高い道具です。
最近は、モバイルバッテリー型のジャンプスターターが主流になっています。
- 1人で完結できる
- 接続ミス防止機能付き
- ライト付きモデルが多く夜間も安心
私自身も現在は、ブースターケーブルではなくジャンプスターターを車に積んでいます。以下のようなライト付きのタイプを選んでいます。
まとめ|最低限これだけは積んでおきたい
私自身が実際に車に積んでいるものは、以下です。
- パンク修理キット
- 懐中電灯・ヘッドライト
- 三角停止板(高速道路利用時)
- スノーブラシ
- タオル
- (雪の多い地域)スコップ
- 牽引ロープ
- ジャンプスターター
すべてを完璧に揃える必要はありません。
ですが、「自分の使い方・住んでいる地域・季節」に合わせて最低限の備えをしておくだけで、
車の安心感は大きく変わります。

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